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利尻山登山情報~10月7日版~

10月1日、利尻山では今シーズンの初冠雪を記録しました。
そして3日には山全体が白く見えるほど積もりました。
降雪直後は腰までの積雪になりましたが、10月6日現在は少し溶け、7合目以上の吹き溜まりなどでは膝下程度まで積雪があります。
段差が雪で隠れていて道の状態が分かりにくい箇所もあるので、慎重に歩行してください。

ピッケルやアイゼンは今のところ必要ありませんが、岩場や石が露出しているところは凍結して滑りやすいので十分な注意が必要です。

下の写真は過去のものですが、10月中旬頃の様子です。

山頂の体感温度は0度以下です。
手袋や耳付きの帽子、フリース、ダウンなどの防寒着を必ず用意しましょう。
温かい飲み物もあるとよいですね。

なお、夏シーズンも終わり、現在の沓形コースは一般的な登山には向きません。
鴛泊コース往復での登山をお勧めします。
ただし、この時期の利尻山は登山者が非常に少ないので、万全の準備で登山に臨んでください。

 

(登山道調査担当:環境省AR山本)

●そのほか、登山情報お問い合わせ先
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

利尻山登山情報~9月14日版~

早いですね。

利尻山は、そろそろ初雪が降る季節になりました。

利尻山では例年9月末~10月初旬に初冠雪が記録されていますが、もう、この時期になると、いつ初雪が降ってもおかしくありません。

 

ちなみに昨年の初冠雪の記録は9月24日でしたが、実際には、その1週間くらい前に、山が白くなったことがありました。初冠雪の記録は、あくまで稚内の測候所から確認された日でしかありませんが、実際は、濃いガスに包まれて、雪やアラレが降っていることもあるのです。

 

利尻山頂と平野部の気温差は約10℃ですから、平野部が15℃以下の時には、上部の降雪を警戒したほうがよいでしょう。積もるほどの雪ではありませんから、アイゼンやピッケルまでは必要ありませんが、この季節は、体が寒さに慣れていないせいもあって、冬以上に寒さを感じます。

 

9月下旬には、連休が控えていますが、休みに合わせて利尻登山を計画されている皆様、くれぐれも防寒対策はしっかりとお願いします。

アンダーウェアの着替え、フリース、よく手入れされて撥水の効くレインウェア、手袋、ネックウォーマー、温かい飲み物は、必須アイテムです!!

 

そう、それと秋が深まるに連れて、日も短くなってきています。

ヘッドランプと、替え電池も忘れずにご用意ください!!

下の表は、利尻島の日の出・日の入時刻を示したものですが、これを見ると、9月中旬は、ひと月前と比べて、日中時間(明るい時間)が2時間も短くなっています。

 

(表)利尻島の日の出・日の入り時刻


利尻登山の標準コースタイムは10時間ですから、登山当日のフェリー(1便が8:10着)で、島に渡ってきてから登ろうとすると、標準的な脚力の方で、下山が日没時間を過ぎてしまいます。

入山時間が遅れると、ケガなどをした場合、助けを借りたくても、他の登山者は、もう、いません。基本的には、ヘッドランプを持っていても、日没時間前に下山できるよう、前日に利尻島入りし、早出早着の登山計画を立てるようにしてください。

 

 

登山シーズンも残り僅か。9月に入って、台風の影響などで長雨が続いています。

天気予報を見ると、15日以降も雨マークが続いています。19日頃からは気温も下がってくる予報。黄葉は遅れ気味ですが、秋を飛び越して一気に冬になるかもしれません。(利尻山は気候のせいか、「紅葉」はしないのです。残念ながら。)

 

悪天候時には、登らないことが一番ですが、もし、登っている途中で天候が悪化した場合、休憩場所選びには特に気をつけて下さい。

鴛泊コースの6合目や第2見晴台、長官山、9合目、沓形コースの三眺山は、晴天日は広くて休みやすいのですが、悪天日は吹きさらしです。下の写真は、鴛泊コースの9合目ですが、例えベンチがあっても、吹きさらしの中、濡れた衣服で風にさらされたら、一気に熱を奪われます。

山の風は、地形に大きく影響されますから、悪天日は、風下斜面の樹林や石を見つけて休憩するように、よく地形を観察して下さい。

なにはともあれ、秋の利尻山を安全登山で楽しんでもらいたいものです。

 

 

(登山道調査担当:岡田)

●そのほか、登山情報お問い合わせ先
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

利尻山登山情報~8月29日版~


こんにちは。

今回の登山情報は、大事なお知らせからです。

 

 

利尻山鴛泊コースの登山口にある北麓野営場は、来年度のリニューアルオープンに向けて改修工事中です。

8月31日(8月30日の宿泊まで)で今季の営業を終了し、9月以降利用できる施設は仮設トイレと簡易水道、登山計画書提出箱、携帯トイレ回収ボックスのみとなります。

駐車や送迎は、北麓野営場手前の駐車場をご利用下さい。

なお、工事中でも甘露泉水までの歩道や登山道は通行できます。

 

工事看板 (写真右手に見えるのが駐車場です。)

 

歩道脇の工事現場。通行の際はご注意下さい。

 

 

9月以降、鴛泊登山口から最寄りのキャンプ場は「利尻島ファミリーキャンプ場 ゆ~に」となります。

施設、料金などの情報は以下のURLからご覧ください。

http://www.town.rishirifuji.hokkaido.jp/guide/camp.html

 

 

そして、登山道の整備工事も行われています。登山道やその脇には石材や木材がどっさり積んであり歩きにくい箇所もありますが、崩れたりすると危険なので資材の上を歩いたり座ったりしないようにお願いします。

 

 

 

さて、山ではもう秋の訪れを感じます。

6,7月は19時を過ぎてもまだ明るかったので、多少下山が遅くなってもあまり心配はなかったのですが、今は18時半ごろには暗くなります。登山の必須装備ではありますが、ヘッドランプは必ず持つようにしましょう。

9月上旬の利尻島の日の出は4:57、日没は18:14です。

 

また山頂は、寒い日には5℃前後にまで気温が下がる時があります。

夏の装備にひとつ、防寒着を加えましょう。

 

 

いま8合目以上で見られる花は、リシリブシ、リシリリンドウ、イワギキョウなどの利尻の夏の終わりを告げる青い花々に、シコタンハコベやウメバチソウなどもまだ咲いています。

 

シコタンハコベ

ウメバチソウ

山頂付近の葉も色づき始めてきています。

 

今の時期は盛夏の華やかさはありませんが、気候的には登りやすい時期かもしれません。

山に雪が降るまで、例年だとあと1ヶ月ほど。

今シーズンまだ利尻山に登っていない!という方、まだ間に合いますよー!

 

 

 

(登山道調査担当:環境省アクティブレンジャー山本)

●そのほか、登山情報お問い合わせ先●
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

 

 

利尻山登山情報~8月8日版~

8月に入り、時折、秋の空になってきたなぁと思うこの頃です。
花の季節も終盤に差し掛かってきています。

夏休みということもあってか、お子さん連れの登山者も多く見られます。
大人でももちろんそうなのですが、お子さんに無理をさせず、熱中症にも十分に気をつけてください。
汗をかいて体から失われるのは水分だけではありません。スポーツドリンクなどを用意して、塩分や糖分をうまく補給しましょう。
また、夏場の利尻登山では水を最低2リットルは持つように勧めていますが、晴天続きだった7月中旬以降、それでも水が足りず「水を分けてほしい」とおっしゃる方も少なくありません。
ちなみに私は、水2リットル+スポーツドリンク2リットルの、計4リットルの水分を持って登っています。
利尻山は標高差1500m(富士山5合目-山頂間と同じ)を往復する、厳しい山であることをお忘れなく。

さて沓形コースですが、親不知子不知は以前よりは浮石が落ち着いてきましたが、急斜面で足場が悪いのは変わりありません。

また、親不知子不知前後の登山道は藪に覆われていて足元が非常に分かりづらい上、道も細いので足を踏み外したり、転倒の危険があります。

藪に覆われた登山道


親不知子不知に向かう道。



先週には沓形コースで捻挫し、自力下山できずにヘリで搬送された方がいましたが、「思ったより険しい山で、疲れていた」と言っていました。
登山の前には正確な情報を得て、ご自分や同行者の体力・装備に合わせた計画を立てるようにしてください。

花は、山頂付近でエゾイブキトラノオが見頃を迎えています。
登山道からは他にミソガワソウ、リシリリンドウ、リシリブシなどが見られます。

エゾイブキトラノオ


ミソガワソウ


リシリリンドウ


リシリブシ



(登山道調査担当:環境省アクティブレンジャー山本)

●そのほか、登山情報お問い合わせ先●
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

利尻山登山情報~7月26日版~

7月中旬以降、快晴続きの利尻山。

雪渓がとけたばかりの沓形コースを見に行ったのですが、「親不知子不知(おやしらずこしらず)」は、斜面がとても不安定な状態でした。

 

親不知子不知を渡る登山者。斜度も結構あり、高度感もあります。

 

「親不知子不知」は、元々、山体崩壊を起こしている崖の直下を横切る場所なので、上から落ちてきた岩石と砂がグズグズな状態で積み重なっているのですが、この春は、雪どけに引きずられる形で土砂がずれ動いたのか、アリ地獄のようになっています。

足元が滑るので、大きな石に掴まりたくなるのですが、その大きな石もまた、不安定な砂の上に乗っているので、四つん這いで進むしかありません。

 

一つ目の崩壊地を渡り切るところでは、足を乗せた石ごと、下にずれる場合があるので要注意!

 

親不知子不知の遠景

 

先週は、鴛泊コースから沓形コースに下山しようとしたものの、「親不知子不知」に危険を感じたため、もう一度、鴛泊コースに登り返して(登り返しは10分くらい)、鴛泊コースを下山したという人に、3日続けて出会いました。

 

ということで、一般的には、鴛泊コースの往復で登山されることをおすすめしますが、沓形コースに行きたい場合でも、ガスっている日や、風の強い日、雨の直後などは、落石の危険性が高まるので注意してください。

 

 

花は、ボタンキンバイが一番見頃です。

その他、目立ってきたのはエゾイブキトラノオ。他にもシコタンソウや、シコタンハコベ、イワギキョウなどが足元に咲いています。

 

 

ボタンキンバイ

エゾイブキトラノオ

 

シコタンソウ

 

シコタンハコベ

 

イワギキョウ

 

晴天続きなので、水は多めに持って登ってください!!

普通の人で2リットル。汗っかきの人には3リットル以上持つことをおすすめします。

 

(登山道調査担当:岡田)

 

●そのほか、登山情報お問い合わせ先
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

利尻山登山情報~7月20日版~

本格的な夏シーズン到来!
  山頂気温の推移(2011年6月16日~7月14日)
水を2リットル以上持とう!

利尻山は日本最北にある山なので、「寒い山」という印象を持っていませんか?

確かに天候が荒れると体感気温は0度以下まで下がりますが、7月から8月の中旬頃までは結構暑く、晴天日には、山頂付近でも20℃近くまで上がります。

利尻山の森林限界は標高約600m低く、日陰が少ないので、気温以上に暑く感じるでしょう。7月18日には熱中症とみられる症状で救助隊が出動する事態も起きています。

鴛泊・沓形の両コースとも水場は無いので、水は、余裕を持たせて2リットル以上用意しておきましょう!!

沓形コースも、ようやく雪どけ
落石には注意

親知らず子知らず」は、沓形コースの難所で、崩壊を続ける崖の直下をトラバースする場所です。

写真のように、崖から剥がれ落ちた大きな岩が、砂の上に積み重なっていて、とても不安定。上からの落石にも注意しなければなりませんが、足を乗せた岩も動きやすいので、足元ばかりに気を取られがちです。

グループで行く場合は、数人ずつに分かれて渡り、落石の見張り役をつけましょう!

利尻島の日の出・日の入り時刻(7月中旬) 日の出:4:02 日の入:19:21

 
9合目以上でボタンキンバイが満開
雄しべの先が赤いのがボタンキンバイ、シナノキンバイは利尻山にはありません。

咲いている花が、次々と入れ替わっています。今、見頃を迎えているのはボタンキンバイという黄色い花で、8合目以上の湿った草原に群落をつくっています。

本州の登山者には、よく似たシナノキンバイと間違えられますが、雌しべの先が赤く、花びらのように見える「萼片(がくへん)」と呼ばれる部分の枚数が多いのが特徴です。見つけたら観察してみてください。

 
利尻山といえば「携帯トイレの山」と言われますが・・・
携帯トイレは島内の宿泊施設や、コンビニ、観光案内で400円にて販売中!

今や「日本一、携帯トイレが普及している山」と言われる利尻山ですが、一体、どの程度の登山者が携帯トイレのことを認識し、実際に持ち歩いているのでしょうか?

これまで利尻山では、登山口で回収した使用済み携帯トイレの数と、島内の宿泊施設などで販売(2007年までは無料配布)された数との割り算で求められる数値を「回収率」として算出し、普及度をはかる 目安としていましたが、近年は、利尻島に来る前に携帯トイレを購入してくる登山者が増えてきて、回収率という数値の意味が薄れてきてしまいました。

もちろん、情報が行き渡った結果ですから、喜ぶべ きことですが、年ごとに登山者層も変化していきますし、数年に一度ずつでも、より正確な普及度をは かることが、対象に合わせた、より効果的な普及活動を進めていくためにも必要だと考えています。

そこで、この夏行っているのが「携帯トイレの利用実態把握調査」です。携帯トイレの普及を進める 利尻山登山道等維持管理連絡協議会では、月に何度かのペースで、登山口でアンケート調査を実施して いるので、もしご自分の登山日が、調査日に重なるようでしたら、ご協力お願いします。

(登山道調査担当:岡田)


●そのほか、登山情報お問い合わせ先●
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

利尻山登山情報~7月7日版~

7月です!
山麓では日中気温が20度を超えるような日も出てくるようになってきました。
本州などと比べれば随分と涼しいですが、「それなら山はさぞかし涼しいだろう」と思うと、そうでもなかったりします。晴れた日なんかはジリジリと太陽が焼き付けるような暑さを感じるほどです。(と言っても、天候や風向きによってはとても寒くなるので防寒着は忘れずに!)

山頂を目指すなら、個人差はありますが往復で10時間程度はかかる長丁場なうえに、9合目~山頂まではとても歩きにくい地質のため疲労もたまりやすく、道中話をすると「思ったより大変だった」とおっしゃる登山者の方が多いです。

また、途中で水を飲み干してしまい、登山道で唯一の水場(登山口からわずか10分のところ)である「甘露泉水」まで這々の体で下山してくる方も少なくありません。水は、2リットルは用意することをオススメします。

利尻山は1日で標高差1500メートルを往復する山です。しっかりと計画を立て、準備を整えて登山に臨んでください。軽いハイキング気分で登るのはとても危険です!

さて、利尻山に登るには鴛泊コースと沓形コースの2つのコースがありますが、沓形コース上部の急斜面「親不知子不知」にはまだ雪が残っていて、ここを渡るにはアイゼンが必要です(軽アイゼンではなく10本爪以上のアイゼンがよい)。
特に、グループ内に初心者や雪山登山の経験が無い方がいる場合は、レベルに合ったコース選択をしてください。先日も、雪渓で滑落して大ケガをした方がいたとの情報があります。アイゼンを付けていなかったのだとか。充分な備えが必要です。


親不知子不知。写真左上の雪渓をトラバースする。


この日も、沓形コースを登ってきたものの雪渓前で立ち往生した挙句、引き返して下山した登山者がいました。
雪どけ情報は随時このブログでお知らせするので、登山前にチェックしてみてくださいね。

と、ここまで厳しいことを書いてきましたが、山は厳しい顔を持つ反面、素晴らしい景色や可愛らしい花々で登山者を迎えてくれます。
今登山道沿いで見られる花をちょっとだけ紹介します。


エゾツツジ(9合目付近)


ミヤマアズマギク(山頂付近)


チシマイワブキ(山頂付近)


エゾノツガザクラ(山頂付近)

イワヒゲ(山頂付近)

山頂からは絶景とお花畑が同時に楽しめます。



東斜面にはボタンキンバイ



西斜面にはエゾノハクサンイチゲ


こんな景色を見ながらのお弁当の味は格別ですね。でも山頂はあまり広くはないので、混雑している時は場所を譲りあいましょう。くれぐれも、植生の上に座ったり荷物をおいたりしないようにお願いします!
また、写真を撮る時も足元の植物を踏んだり、肘などをついたりしないようにしてくださいね。


7月7日の利尻山

 

 

最後に、現在利尻山では登山道の補修整備を行っています。



こんな姿の作業員を見かけたら、一言労いの言葉をかけていただけると嬉しいです。

(登山道調査担当:環境省アクティブレンジャー山本)
●そのほか、登山情報お問い合わせ先●
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114


 

利尻山登山情報~6月27日版~

山頂付近も、日ごとに緑が濃くなってきています。

鴛泊コースの登山道上は雪もすっかりとけて、本格的な夏山シーズンの到来です。

山麓部では、天気がよければ半袖でも丁度いい気温になることもあります。しかし北風の吹いた先週の金曜には、8合目からの稜線上に樹氷が付いたとの情報もありましたし、天気が良くても吹きさらしになる稜線上は、かなり寒く感じます。防寒着は忘れずにザックに入れておきましょう!!

 

さて、すっかり雪がなくなった登山道ですが、9合目上部から滑りやすい急坂が現れます。特に下りでは慎重に歩くようにしましょう。


(写真)沓形コースとの合流点から上の、浸食の激しい3mスリット

 

山頂からは、少し遠いのですが東側の斜面の下にボタンキンバイが咲いているのを見ることが出来ました。

その他にも、先週には蕾だった花も開花していたりと、山麓から少しずつ変わっていく、たくさんの花を楽しみながらの登山が楽しめます。

 

(写真)左上から時計回りに、エゾノハクサンイチゲ、キバナシャクナゲ、チシマフウロ、チシマアマナ


そして沓形コースは、三眺山から鴛泊コースとの合流点までの雪がまだ残っています。親不知子親不知のトラバースではアイゼンとピッケルが必要です。特に、気温の低い日や朝晩は雪が凍って、軽登山靴ではステップが切れません。7月中旬頃までは雪が残りそうです。

(写真)親不知子親不知を山頂側方面からみたところ


親不知子親不知を越えてからも、安心出来ない道が続きます。


急な岩場にかかっているロープは、枯れ木に固定されているだけなので、ロープに頼り過ぎない(体重をあまりかけない)ように登り降りしてください。

 

まだ日が長いので午後7時を過ぎても明るいのですが、体力と技術に合った計画を立てて、時間と心に余裕を持って登山を楽しみましょう!

 

(登山道調査担当:環境省アクティブレンジャー山本)

●そのほか、登山情報お問い合わせ先●
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

 

利尻山登山情報~6月15日版~

最近、晴天日には、山頂でも10℃を超えるようになってきました。

雪どけも進み、鴛泊コースでは、もう軽アイゼンの必要はありません。

吹き溜まりに、所々雪が残っていますが、ステップが掘られており、歩きやすくなっています。

一方、沓形コースは、相変わらず残雪たっぷりの状態。

特に三眺山~鴛泊コースとの合流地点の間は、急斜面に雪渓が残っているため、12本爪アイゼンとピッケルが欠かせません。西斜面にあるため、雪が堅いのです。

6月15日に、(登り)鴛泊コース(下り)沓形コースを通って、山に登ってきたので、その時の様子をご覧ください。

まずは鴛泊コースから。

写真:8合目長官山から山頂の眺め


鴛泊コース、登山口から8合目の長官山までは、全く雪がありません。

8合目から上は、写真のとおり、雪がたっぷり残っていますが、登山道は日当たりの良い尾根上についているので、雪を踏む場所は、写真で見るほど多くないです。

写真:鴛泊コースの残雪ポイント(上:避難小屋付近、下:9合目付近)


鴛泊コースの残雪箇所は、↑こんな感じ。

9合目付近は、掘れた登山道に雪が吹き溜っているので、踏み抜いて歩きにくかったのですが、おそらく2~3日もたてば消えるでしょう。

写真:両コース合流点


写真:山頂直下の急坂(ステップはしっかり付いています)


写真:山頂


山頂の祠の周囲は、すっかり雪がとけています。この日は、標高1000m以下は雲海に隠れており、まさに雲の上の人でした。

ちなみに山頂は、休憩スペースが狭いので、あまり多くの人は休めません。昼ごはんは、なるべく別のところで食べるように計画することをオススメします。

写真:立ち入り禁止を示す看板


所々に、「植生保護のため、この先立ち入り禁止」と書かれた看板がぶらさがったロープが張ってあるので、このロープを越えないようにしてくださいね。

さて、一方の沓形コースはというと。

写真:合流点直下


合流点から沓形コースに下ろうとすると、早速、雪の急斜面が現れます。

雪の斜面は、途中で傾斜角度が急になり、覗き込んでも下の斜面が見えないほどの雪壁状に変わります。写真は、後ろ向きになって、12本爪アイゼンのつま先を蹴り込んでいるところ。

この雪は、まだまだとけそうにありません。

写真:親不知子不知(おやしらずこしらず)


鴛泊コースとの分岐から、急坂を下ると、次は、「親不知子不知(おやしらずこしらず)」と呼ばれる大斜面のトラバースです。

西斜面に位置するこの雪渓は、日中でも雪面が堅く、軽登山靴ではステップカッティングが効きません。

勾配は、35~40度程度ですが、下を見ると、谷底まで雪面が続いているので、雪山経験の浅い人は腰が引けてしまうでしょう。腰が引けてしまうと、余計に滑りやすくなってしまうのですが・・。

写真:親不知子不知から下を覗き込むと・・


雪面の途中に、雪の割れ目があります。

過去には、滑落中に、こういった割れ目に落ちる事故も発生しています。

沓形コースから登頂しようとする場合は、絶対に12本爪アイゼンとピッケルを忘れないようにお願いします。グループ内に初心者が含まれる場合は、迷わず鴛泊コースの往復に計画を変更してください。これ大事です!!

写真:三眺山から山頂を望む


しかし、沓形コースも、三眺山(9合目付近)までの往復なら、雪がなく、オススメできます。

どうです、三眺山からの眺め!!

大迫力の岸壁が目の前に迫ります。

沓形コースも、三眺山以下なら、もう全く雪が無いので、鴛泊コースからの登頂後に予備日がある方は、ぜひ登ってみてください。

なお、携帯トイレを使うためのトイレブースですが、鴛泊コースはすべてOPEN済み。沓形コースのトイレブースは、6月20日にOPEN予定です。

皆さん、利尻山は携帯トイレを使う山ですよ~!

普通のトイレは、山にありませんから、携帯トイレをご用意ください。

ご自宅の近くで売っていない場合は、島内の全ての宿泊施設や、コンビニ、観光案内などでも販売(400円)しているので、こちらでお買い求めください!

きれいな山をみんなで守っていきましょう。

それと、花!

山麓部から、徐々に植物の芽生えが始まっており、この日も鴛泊コースの9合目直下でエゾノハクサンイチゲや、キバナシャクナゲのつぼみをいくつも見ました。おそらく、次の週末には咲いていることでしょう。

写真:エゾノハクサンイチゲ(開花イメージ)


ようやく夏山シーズン開幕の利尻山。

皆さん、しっかり準備をして、楽しい登山をしてください!!

 

■そのほか、登山情報お問い合わせ先

利尻町役場商工観光係  0163-84-2345

利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

 

利尻山登山情報~6月8日版~

この1週間で、かなり雪どけが進みました。

鴛泊コースは8合目の長官山(標高1218m)まで雪どけ済み。8合目以上の斜面には、まだたっぷり雪が残っていますが、登山道は尾根上なので、山麓から見る以上に雪どけが進んでいます。

 

ただし、土壌侵食によって掘れた登山道には、雪が吹溜っている所もあるので、踏み抜きには注意が必要。危ないだけでなく、体力を消耗します。また、9合目から山頂にかけての急斜面にも、まだ雪が残っています。

 

鴛泊コース往復の場合、雪山歩きに慣れていない方や、ツアー登山の方には、(6月15日頃まで)安心のために軽アイゼンを持つようにオススメします。太陽の照り返しがキツイので、サングラスも必携です!

 

一方、沓形コースも、三眺山(標高1461m)まで雪がないのですが、そこから鴛泊コースとの合流点までは、急斜面にたっぷり雪が残っており、2箇所に雪壁もあります。急峻な山岳地における雪山経験を持たない方は、安易に踏み込まないようにしてください!!

 

沓形コース(三眺山~合流点間)を歩くためには、ピッケルと12本爪のアイゼンが必要です!!!

 

夏山装備で沓形コースを歩けるようになるのは、例年7月上旬以降です。今年の状況は、随時、この登山情報を見てチェックして下さい。

 

それでは、6月8日に(登り)沓形コース、(下り)鴛泊コースを歩いてきたので、ルート順に写真で紹介しましょう。

 

まずは沓形コースから↓

 

写真:沓形コース8合目付近から山頂を望む

沓形コースは、うっそうとした樹林帯をスタートしますが、7合目以上で細尾根上に道を移します。周囲に深い谷や、細い岩稜を見ながら歩きます。アルパインムード満点!

三眺山までの往復ならオススメできます。

 

写真:沓形コース8合目から上部の雪渓を望む

写真:三眺山(1461m)から先のルート状況


写真:沓形コース上部・親不知子不知(おやしらずこしらず)のトラバース

しかし、三眺山から先は様子が一変します。

上記3枚の写真のように、鴛泊コースとの合流地点にかけては、細い雪の稜線、落石の多い急斜面のトラバース、雪壁など、バリエーションルート並みの要素が揃っています。

親不知子不知と呼ばれる斜面では、每年、アイゼンとピッケルを持たずに進入し、途中で進退を極まるか、断念して引き返す人が出ます。事故は、ここ5年間発生していませんが、滑落は致命的です。十分な備え(12本爪アイゼンとピッケル)と、判断力を持って通行してください。

写真:山頂

 

鴛泊コースに合流すると、山頂までは30分弱の距離です。

山頂の様子は写真のとおり。まだ多少雪が残っていて、休憩スペースが少ないのですが、祠(ほこら)は、足元まで見えるようになりました。

 

写真:鴛泊コース9合目

 

現在、携帯トイレ用のトイレブースは、鴛泊コースの避難小屋脇1基と、写真の9合目ブースしか開いていません。これから順次OPEN作業を進めていきますので、登山の際は、登山口等で最新情報を仕入れてください。

 

写真:9合目から8合目長官山へ向かう

 

この日は、避難小屋付近まで、雪の上を「尻セード」で下る人もいたようです。

写真:鴛泊コース避難小屋

 

トイレブースは1基のみOPEN。周囲の雪はほとんどとけており、1階のドアから出入り可能です。鴛泊コースを登りに使った場合、これより上部は風が強くなるので、ここで上着を一枚羽織っておくとよいでしょう。

 

写真:鴛泊コース避難小屋から山頂を望む

写真:第2見晴台(標高1125m)

 

8合目から15分ほど下ったところにあるのが第2見晴台。その名のとおり、展望の良いところですが、この日は、長官山方向に写真を撮ってみました。ここまでは、全く雪を踏まずに歩けます。

写真:山麓部の花

 

 

6合目以下は、花が咲き始めています。

写真の花は、上からツバメオモト、ミヤマスミレ(?)、ヒメイチゲです。他にもナニワズやオオバナノエンレイソウ、エゾエンゴサク、ザゼンソウなどが咲いていました。

 

ちなみに、今、利尻島では、シラカバやダケカンバ、ハンノキなどのカバノキ科の花粉が大量に飛び交っています!本州ではスギやヒノキの花粉症の方が多いのですが、北海道では、カバノキ科の花粉症の方も多く、最近は、つらそうにしている方をよく見かけます。

上の花の写真も、葉っぱに黄色の粉が付いていて、汚れているように見えますが、これが花粉です。心配な方は、マスクをご用意ください!!!

 

写真:海に漂う花粉の帯!!

 

※6月9日、鴛泊コース6合目付近で、下山中に転倒し、足首を開放骨折する事故が発生しました。雪の上を歩くので、普段より疲労が溜まります。標高差が1500mある山ですから、ペース配分と、食料・水の補給には十分気をつけて、安全登山をお楽しみください。

(登山道調査担当:おかだ)

 

■そのほか、登山情報お問い合わせ先

利尻町役場商工観光係  0163-84-2345

利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

 

利尻山登山情報~6月1日版~

利尻山、ここ数日でかなり雪どけが進みましたが、それでも8合目以上は、まだ雪山です。
完全に雪がとけて、登山道が出ているのは標高450m(4合目付近)まで。
6月1日に登山してきたので、写真で紹介していきましょう。

写真:6月1日登山ルート

登りは、雪の残る沢伝いに8合目まで登り、下りは、登山道の状況確認のために、何度も雪を踏み抜きながら、登山道を下りてきました。

写真:4合目付近の様子(ルートが不明瞭になってきます)

そこで、この日は4合目の少し下部から、雪の残る沢に入り、8合目まで登ることにしました。この沢ルートは、冬山登山で使うルートなので、雪がとけると歩けなくなります。今は、沢ルートの入り口付近の雪がとけかけているので、冬山経験者でなければ、道に迷う心配があるので、不用意に踏み込まないようにしてください。

写真:沢伝いのルート(奥に見えるのが、8合目付近の稜線)

写真:沢の落石(沢なので、融雪期には落石も多い。)

写真:8合目付近から見る山頂

尾根は、日当たりが良いので雪どけが進んでいます。登山道も所々出ていますが、登山道の凹部に残雪が残っていて、踏みぬいて歩きにくいため、この日は、残雪を縫って9合目まで登りました。気温の低い日や、朝晩は雪が凍るので、尾根を歩いたほうが良いでしょう。

写真:鴛泊コース避難小屋

鞍部にある避難小屋は、風の通り道なので雪どけが進んでいました。もう1階から出入りできます。避難小屋なので、室内にはなんの施設もありませんが、悪天候の時は、本当に助かります。

写真:山頂直下

写真:山頂の祠(まだ1m以上の積雪があります)

山頂直下の急斜面には、まだ雪がべったり付いています。山頂を目指す方は、必ず12本爪アイゼンとピッケルをお持ちください!!!(周囲は全て断崖です)

写真:5合目付近の登山道

これは、下りに使った鴛泊コース登山道の様子。写真のようにルートが不明瞭なだけでなく、下の写真のように、気温の上がる日中は、雪を踏みぬいて、大変歩きにくくなります。
雪の下は、雪解け水が流れているので、運が悪いと足を濡らします。

 

写真:残雪の踏み抜き注意!

と、写真で見てきたように、もう少し雪どけの進む6月10日過ぎまでは、一般登山向きではありません。この夏、利尻登山をお考えの方は、もう少々お待ち下さい!

なお、現在、沓形コースは6合目上部の避難小屋までならルートがはっきりしていて、歩けますが、それ以上は、まだ急斜面に雪が残っているため危険。

姫沼ポン山探勝路は、沢の横断箇所(4箇所)に雪が残るものの、ルートははっきりしています。ポン山往復なら夏山装備でOK。北麓野営場から姫沼に抜ける場合は、軽アイゼンを持つと安心して歩けると思います。

今週末は、いよいよ利尻島一周マラソンですが、ランナーの皆様、頑張ってください!
そして、マラソンの後、山に登る場合は、ピッケル・アイゼンを持って、完全雪山装備でお願いします。
気温は、日中は山頂でも10度近くまで上がるものの、朝晩はマイナス5℃以下に下がります。気温差が激しいので、ウェアの脱ぎ着をしやすいように!日焼け止めやサングラスも必携です。
夏山装備しかない場合は、ポン山トレッキングなどをお楽しみください。

(登山道調査担当:環境省アクティブレンジャー山本)

●そのほか、登山情報お問い合わせ先●
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

 

 

 

利尻山登山情報~5月24日版~

24日、約ひと月ぶりに山頂まで行ってきました。
今年の残雪の多さは、先日書いたとおりですが、それでも前回19日に途中まで登った時と比べたら、かなり雪どけが進んでいて、鴛泊コースの3.5合目くらいまでは、何とか登山道が分かるようになってきました。
それでも、今年の場合は、(早くても)6月10日頃までは、夏山装備での一般登山はできないでしょう。雪山経験のない方は、6月末まで待つほうが無難かもしれません。

■5月24日時点での利尻山の様子

それでは、この日登った鴛泊コースをルート順に紹介していきます。

■鴛泊コース3.5合目(標高350m)

この辺りから、ルートが不明瞭になったため、この日は夏の登山道を外れて、冬期に使われる長官山北面の沢にルートを取りました。
あと1週間もすれば(6月になれば)、大分、夏道が分かりやすくなるでしょうが、登山道沿いの木々が雪に押しつぶされて倒れこんでいるので、通行はかなり困難になることが予想されます。
そういう中途半端な雪どけ状態を脱して、普通に夏山登山できるようになるのは、早くても6月10日以降になるでしょう。

■森林限界(標高550m)

いつも写真を撮っている場所です。
前回(5月19日)の記事と見比べると、尾根沿いに黒い木々が目立つようになってきています。
ここで、積雪165センチでした。

■長官山北斜面(標高900m地点から撮影)

この日は山スキーで登りましたが、長官山の北斜面は斜度が30度を越える急斜面なので、シールが効かず、ツボ足で登りました。
ワカンやスノーシューなど雪の沈み込み防止器具を用いずに歩くことを「ツボ足」と言いますが、ツボ足の状態だと、雪が緩む日中は、ひざ下位のラッセルになります。

■8合目の長官山付近から見る山頂(標高約1200m地点から撮影)

■避難小屋

避難小屋は、まだ2階からの出入りになります。

■9合目(標高1410m)

9合目は風が強く、雪がつかないので、既に地面が露出しています。
この日も尾根沿いは寒風が吹いていたので、季節外れの目出し帽で顔をガードした次第です。
なお、携帯トイレ用のトイレブースは、まだブルーシートで冬囲いをしたままになっています。普段、見られない姿ですね。

■山頂直下の急斜面

■山頂とローソク岩

沓形コースとの合流点付近から山頂までの最後の登り、標高差150mはかなりの急勾配になります。しかも両側は崖。
ここではスキーを脱ぎましたが、ツボ足で歩くと、所々、穴を踏抜くことがあります。
平坦なところなら、雪を踏みぬいて少々バランスを崩しても問題ないのですが、ここでバランスを崩したら、致命的な滑落につながりかねません。
実際、私も、かつて残雪期に他の山を登っているとき、急斜面でハイマツの上にかぶっている雪を踏み抜いてバランスを崩し、頭から数回転して、奇跡的に途中で止まってくれたことがあるので、人にアドバイスできるような身分ではありませんが、十分注意が必要です。特に下りは!!

■山頂

山頂は積雪2m。祠(お宮)のてっぺんが、少しだけ雪面に顔を出していました。

■沓形コース三眺山を見下ろす

沓形コースは、鴛泊コースと比べて登山口が200m高い場所にあるため、現在はスタート地点から既にルートが不明瞭です。
山頂から確認したところ、8合目から三眺山(写真中央のピラミッド型の山)にかけて、尾根の北側に雪庇が張り出しているのも確認できました。三眺山から上部は、一部ナイフリッジや雪壁もあり、バリエーションルート(確保するロープなどが必要)の世界です。まったく一般登山には適しません。

鴛泊・沓形の両登山コースに加え、山麓の姫沼ポン山探勝路も、まだ全線が雪でルート不明瞭なままです。この時期は、気温の高い日や、大雨などがあれば、1日でかなり雪どけが進むものですが、夏の利尻の楽しみは、もうしばらくお待ちください!!
登山情報も週イチペースで更新していくつもりなので、これから利尻登山を予定されている方は目を離さずに!!

6月5日の利尻島一周マラソン(悠遊覧人G)のあと、登山をしようと考えている方は、思いとどまってください。6月前半に登山ツアーを計画されている旅行会社、ガイドの皆様も、この登山情報などから残雪状況をしっかりチェックして、参加者に装備のぬかりのないよう、周知して頂ければと思います。

アイゼン・ピッケルの他に、日焼け止めやサングラスも必携です!!

(登山道調査担当:おかだ)

■そのほか、登山情報お問い合わせ先
利尻町役場商工観光係  0163-84-2345
利尻富士町役場商工観光係  0163-82-1114

 

 

 

 

利尻山登山情報~5月19日版~

今年の利尻山、例年になく雪どけが遅れています。平年より2~3週間遅れています。
登山は、まだアイゼン・ピッケルの世界! 山スキーも、あと2週間位は楽しめそうです!!

・・しかし、もう5月末。
例年6月第1週には、ツアー登山が入り始めますが、今年の、この雪どけの遅れを見ると、6月15日頃までは、10本爪以上のアイゼンとピッケルが必要になりそうです。

下の写真は、近年の雪どけ状況の比較ですが、改めて見ると、同じ山なのに、こうも雪どけのペースが違うのかと驚かされます。

※注
アイゼン・ピッケルの必要性については、山頂付近の急斜面に雪が残っていて、夏道が完全に隠れている日を基準に書きました。しかし、これらの装備の必要性は、その日の気温、雪の状況、登山者の歩行技術によって変わるので、あくまで目安として見てください。

今年の場合、積雪量は平年並みで、前回の登山情報を書いた4月中旬頃までは、順調に雪どけが進んでいたのですが、5月の低温と季節外れの降雪で、その後の雪どけが全然進んでいないのです。

5月19日に鴛泊コースの第2見晴台(標高1125m)まで登ったので、現在の山の状況をお伝えしておきます。

写真:甘露泉(鴛泊コース3合目・標高270m)

雪がないのは、登山口から歩いて10分の所にある「甘露泉」という湧き水まで。と言っても、ここの雪がとけたのもこの3日の話です。
この湧き水から先は、一面の雪で、登山道がどこにあるかも分からない状況です。

写真:樹林帯(夏道の4合目辺り・標高400m)

標高400mで、現在の積雪70センチでした。

写真:森林限界から見る鴛泊コース8合目付近の稜線

鴛泊コース登山道は、写真左側に続く尾根沿いにあるのですが、ルートがわからない上に、藪が出て歩きにくいので、この日は、登山口付近から、沢伝いに第2見晴台まで登ってきました。
日中は雪がやわらかくなるので、スノーシューやスキーで登ったほうが疲れませんが、気温の低いや朝夕は、雪面が凍るので、稜線に取り付く前にアイゼン装着が必要です。

写真:雪どけの進み具合(森林限界付近・標高550m)

このひと月で、日当たりの良い尾根沿いの雪が大分とけているのがわかりますが、沢の中は、まだ雪がべったり。5月14日に10センチ以上の積雪があったので、雪面は真っ白できれいです。

写真:第2見晴台付近から見た長官山北側斜面

登っているのは、第2見晴台に向かう尾根。奥に見えるのが、長官山北面の斜面です。
例年GW連休の頃に山スキーの人がよく滑る沢ですが、今年は、まだまだ行けそう。

写真:第2見晴台

第2見晴台に着くころには、天候が悪化して、飛ばされそうな風が吹いてきたので、この日はここで引き返しました。湿雪で濡れると、いくらゴアテックスのウェアを着ていても冷えるので、無理をしないことが重要です。
ちなみに、ここは尾根沿いで風が強いところなので、真冬でも標識が出ていますが、この日も高さ120センチの標識が半分くらい雪の上に出ていました。尾根の東側斜面には、まだ小さな雪庇が張り出しているので、視界の悪い日は注意が必要です。

以上、5月19日の状況でした。
今回は、山頂まで行けなかったので、近日中には、リベンジして、また登山情報を更新しようと思いますので、6月中の利尻登山をお考えの方は、是非、まめにこの登山情報をチェックしてみてください。

それと最後に・・
6月上旬というと、利尻島では、每年、島一周マラソン(悠遊覧人G)が行われるシーズンでもあります。例年、島一週55キロを走ったランナーが、翌日、ランニングシューズで利尻山に登りに来て、雪のあるところも突っ込んで行く姿を見かけるのですが、今年に関しては、絶対に無理しないでください。無茶の通用しない状況です。

代わりに?山麓や平地では、出遅れている早春の花が楽しめるかと思います。

写真:樹林帯で見かけたツルアジサイの芽吹き

 

 

利尻山登山情報~4月20日版~

GW連休前の直前登山情報です!

4月20日現在、利尻山の残雪は「平年並」といった感じ。積雪は、登山口で50~70センチ、山頂で2m。まだ樹林帯のササが出ていないので、スキーでのアプローチもOKです。

もちろん滑りもOKですが、20日は、先週末の強風と湿った雪(30~40センチ降雪)で、シュカブラ(雪紋)が波打っているか、カチカチのアイスバーンになっている場所が多く、コンディションが良いとは言えませんでした。

写真は、近年3年の避難小屋付近の積雪状況の比較です↓


これを見ると、昨年がどれだけ積雪が多かったかが分かりますね。

今年の残雪量なら、登山道から雪が消えるのは平年通りの6月中旬頃になるかと思います。

(注)ただし、沓形コース9合目~合流点間だけは雪解けが遅く、例年7月上旬まで急斜面に雪渓が残ります。

これから随時、このページで登山情報を更新していくので、夏に登山を予定されている方はこまめにチェックしてみてください!

さて、4月20日の、北陵の他の場所の様子はコチラ↓

ルート順に写真を掲載していきます。

1.北麓野営場

車止めのスズメがぎりぎり出ています。積雪は50~70センチ程度。キャンプ場はまだオープンしていないので、水場、トイレは使えません!

※キャンプ場情報:5月1日から、ファミリーキャンプ場ゆ~に(鴛泊温泉前)と、沓形森林公園キャンプ場、沓形岬キャンプ場の3つがオープン。

2.森林限界(標高600m付近)

連休になれば、尾根沿いは薮が出てくるかもしれません。

真正面に見えているのは鴛泊コース登山道の「第2見晴台(標高1125m)」です。


3.長官山につながる沢の入り口

16日~18日の強い風で、シュカブラ(雪紋)がビッシリ付いていました!

左に見えるピークが第2見晴台。20日は、右奥につながる沢を詰めていきました。


4.くじら??

シュカブラに目を入れてみました。くじらでしょうか?

いいえバクです。


5.長官山稜線への登り

真正面に見えるのが、鴛泊コース登山道の8合目(長官山)付近の稜線です。積雪期は、正面の沢がよく登られていますが、降雪直後は、4月末でも雪崩が発生することがあるので注意してください。

20日は、平地で北東の風が8mでしたが、稜線はもっと風が強く、雪煙が舞っていました。雪が硬く締まっていたので、この日は、斜面の取り付きでアイゼン装着。 


6.長官山稜線に出る

稜線に登り切ると、山頂が目の前にボーンと現れます。本当に、突然出てきます!

正面にうっすら見えるのが避難小屋。右側のスカイラインが沓形コース。


7.日暈(ひがさ)

日暈が出るのは天候悪化の兆しとも言われますが、この日はなんとか持ってくれました。

8.山頂直下

標高1650m位の場所です。通称「3mスリット」の上と言えば、分かる人は分かるでしょうか。北陵は、積雪期の唯一のノーマルルートですが、それでも山頂直下は急峻です。


9.山頂(南峰)とローソク岩

この日は誰の足跡もついていませんでした。祠はまだ雪の下です。


10.山頂の気温

この日の気温は、マイナス1℃でした。島の平地部より10℃くらい気温が下がります。


以上、北陵のルート状況はこんな感じでしたが、続いてバリエーションルートに向かう方にも注意!

先週4月12日に、東北稜で雪庇の踏抜き滑落事故が起きました。

場所は、昨年(2010年)の連休に同様の滑落事故があった地点と、ほぼ同じ場所だったそうです。山岳雑誌などに事故の記録が出ているので、事前によくチェックしておいてください!

幸い、先週の事故は大ケガには至りませんでしたが、その後、週末の降雪(山頂で50センチ程度積雪あり)と北東からの強風で、稜線には、ところどころ新しい雪庇が発達しているので、十分注意が必要です。

11.東北稜の上部


12.東陵(鬼脇山付近)


13.大空沢


14.沓形方面

左下のピラミッド型の山が三眺山。写真中央に小さく見えるのが、沓形の街並みです。

今年の冬は、例年に比べて西側(沓形側)の積雪が多かった!


最後に・・、いつも書くことですが、利尻島の離島ならでは条件について。

「利尻島には大きな医療機関がない」、「救助ヘリは札幌から来るので時間がかかる上、悪天なら飛べない」、「北アルプスなどと違って、専門の山岳レスキュー隊員はいない」という“離島ならではの難しさ”があります。脅かすようですが、これらの危険を認識して、パーティー内で十分なセルフレスキューの体制を作って山に臨むようにしてください。

連休中は、毎年5~10パーティー前後が、スキーやクライミングに訪れますが、積雪期の利尻登山は、言ってみれば、ちょっとした海外登山のようなものです。

十分な備えと、慎重な判断を持って楽しみましょう!!

15.長官山から見た利尻山


利尻島の日の出・日の入時刻(4月下旬)

日の出:4:26  日の入:18:40

☆そのほか利尻島平野部の観光情報は、町役場にお問い合わせください。

利尻町役場商工観光係:0163-84-2345

利尻富士町役場商工観光係:0163-82-1114